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デラックスな光景

時の流れで人は変化をするように、当然町も変化する。
昨日までの見ていた景色も、明日になれば違う景色に変わってしまう。

佐賀県佐賀市の神社裏に建っていたあの「デラックスな光景」は今は無く、あるのは跡地隅に撤去後の瓦礫の一部らしき物が残っているだけ。

この場所がかつて『DXさが』だった事実は、もはや知る人の記憶の中にしか残っていないのである。
以前『DXさが』という大人の劇場が佐賀市内中心街の路地裏で妖しい光を灯しておりました。
男の館と呼ばれたその場所は、幼き者には決して行ってはならない所であり、橋を越えた向こう側は、夜の危険な香りにみちた快楽の別世界でありました。
まだサンタがいると信じていた純粋な学生時代、人目を気にしながら大人の色欲橋を渡り、その世界に足を踏み入れたことをわずかながらに覚えております。
今と変わらず好奇心旺盛、性欲旺盛なあの頃、電柱のいたる所に無断で掲げられたDXの看板文字は刺激的でした。
看板から想像する世界に脳はパンクし、激しく流れる熱い鼻血の海で溺れそうにもなりました。
今のような情報溢れた時代と違い、目で見た物こそ真実の時代。
看板の内容が真実なのか、実際の踊り子さん達を生で見たいという熱い情熱は衝動に変わり、豚さん貯金箱を叩き割るという行動にでたのでありました。
そんな青臭い思いの詰まった懐かしき「DXさが」も数年前に営業を終了し、人が近寄らない廃墟と化していました。

写真は二年以上前に散策していて撮ったもの。

あの頃の妖しさは消え失せ、私の心に写るのはデラックスに哀しい光景。

DXさがは警察の摘発や逮捕、火災などの度重なるトラブルで2005年に廃業。

以降、建物だけがひっそりと残っているという現状でした。

建物に近づくと焼け焦げた匂いがしていて、扉も開きっぱなしで、

窓や壁などがかなり破壊されていました。
(私が見た数ヵ月後、中に立ち入れないよう板などで塞がれていました)

割られた窓から中を覗くと、二階と一階の一部の焼け焦げた内部が見え、開放された扉の先には、劇場のメインステージがあるのですが、なんせ真っ暗なもんでいまいち様子がわかりません。
あの頃、ライトに照されたステージ中央で妖艶に踊る女性の姿を見た時、エロをこえたどこか高い芸術的なものを感じました。
人気セクシー女優や踊り子の興行時は客も多かったようですが、普段は数える程度で少なく、客が呑気に寝ている時もありました。
当時の客で強烈に覚えているのが、私が観覧する隣の席でイカツイ顔して女性を刺すように見ているオヤジが、実は友達の父ちゃんだったり、私に「触ってみろ!写真撮ってみろ!」と興奮してはやしたてるオヤジが、実は何度か行った事のある床屋のオヤジだった時はさすがにヤバイと思いました。
そんなこっ恥ずかしさも今となれば懐かしき思い出。
私の歩いた足跡と共にデラックスな風景も遠い記憶の片隅として大切に記録されるのでありました。
